About

広島県東部に位置する福山市山野町。
人口約600人の小さな山間部の町で
2019年3月、藍屋テロワールはスタートしました。
藍の栽培から、染料となる蒅づくり、藍染を一貫生産。
日本に古くから伝わる伝統的な技法「天然灰汁発酵建て」による藍染です。

テロワールとは、ワインの用語で「その土地がもつ特徴や性格」を意味します。

土壌や水、空気。そして歴史や文化、人。
その土地のもつ風土は、
モノづくりにおいても独自性を生み出す
大きな要素であると考えています。

この土地だからこそ表現できる「藍色」を
自信をもってわたしたちの色であると言えるよう、
土づくりからこだわり、日々、手をかけてつくりあげています。

藍色ができるまで

1月~3月

藍染は農業だ
冴えわたる藍色を生み出すための第一歩は「土づくり」
畑の状態に合わせて堆肥や肥料、緑肥などを用い、肥沃な畑を目指す

3月~4月

今年も良い藍が育つようにと、縁起を担いで大安の日に種まき
1週間ほどで芽吹いた小さな藍の苗はまたたく間に生長
強くたくましい苗となるよう、愛でる日々
約1か月かけて苗を育てていく

4月~6月

畑へと植え替えた藍の苗は、一雨ごとに生長
同時に雨を喜ぶ雑草たちの、除草も欠かせない
これまでの人生で晴れを願った日は数あれど、
雨を願うのは藍と向き合ってからかもしれない


7月~9月

30℃を超す気温にムッとする湿度
真夏に収穫がはじまる
藍の色素は葉にしか含まれないため、


収穫後すぐさま選別をおこない、天日で乾燥
太陽が事欠かせない夏の作業は、天気予報とにらめっこの日々である


10月~1月

蒅(すくも)づくり
夏に収穫を終えた1,000㎏を超える乾燥葉を寝床に山積みに
週に1度、「切り返し」と呼ばれる水と酸素を供給する作業を
18回にわたって行ない、約4か月かけて発酵させていく
発酵の力によって生まれる70℃を超える熱と強烈なアンモニア臭は
あるはずのない生命力を強烈に感じさせる

天然灰汁発酵建て

蒅に灰汁や貝灰、ふすまなどの自然の素材を溶き、
じっくりと微生物の働きを促す
染液の中には微生物たちの社会がある
その社会を人の手で邪魔しないよう寄り添い、


時にはコントロールすることも手放しながら、日々向き合う

 
 

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